サハラの旅から戻り、改めて砂漠の友人たちを写真に収めたいと始めた写真ブログ

妻を思う 【閑話休題】

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ドバイのクリークの水面

愛する
それはお互いに見つめ合うことで なく、
いっしょに同じ方向を見つめることである
(サン=テグジュペリ「人間の大地」より)

7月29日の投稿へのbiwakokayoさんのコメントを読み、遠くに嫁いだ女性の寂しさ、心細さについて改めて思った。

遠い故郷

妻の生まれたところまで急いで行くには、
・日本−パリ 飛行機で12時間
・パリの乗り継ぎ 2時間(間に合わなくて翌日便になる可能性あり)
・パリ−バマコ 飛行機で8時間
・バマコの乗り継ぎ 飛行機が夜着き1泊(10時間)
・バマコ−トンブクトゥ 車で18時間
・トンブクトゥの渡し船 夜はないので1泊(6時間)
・トンブクトゥ−ラズエルマ 車で5時間
実質移動時間だけで40時間以上、乗り継ぎ時間も合わせると合計60時間以上(2日半)かかりる。
実際には、乗り継ぎや車の故障(古い車ばかりで日常茶飯事)のリスクがある。
それに食事、休息ももう少しとりたい。
すると往復するだけで1週間は必要になる。

感謝と愛

妻は、本当に遠いところから、私に付いてきてくれた。
日本で同じ母語を喋る人は、知る限り4人だけ。
しかし同じ地域の同じ方言を喋る人はひとりもいない。
父も母も亡くなってしまい、ひとり日本でどれほど寂しいことか。

食べていくために仕事が大事といっても、それは何より家族のため。
(とはいえ、従業員みなさんの生活も同じように考えないといけないのだが)
愛する妻と子供たちのため、毎日できるだけ早く家に帰ろう。

でも、早く家に帰っても、あるいは休日に、パソコンやカメラに向かってばかりでは意味がない。
妻の話を右の耳からから左の耳に素通りさせず、しっかりと顔を見て、話を聞いてあげよう。
そしてこれまで以上に、お互いにいろいろな話をしていこう、とbiwakokayoさんのコメントを読んで決意。

以上、要するに今、そういう基本的なことが出来てなくて、妻にかわいそうな思いをさせているという自白。
決意だけで終わらないようにしなくては・・・

それから、できたら何かひとつ、妻と同じ趣味を持ちたい。
二人で手を繋いで、いつまでも同じ道を歩いていきたい。

真白な帆を揚げて
旅立つ船に乗り
力の続く限り
二人でも漕いでゆく
その力を与え給え
勇気を与え給え
(オフコース「生まれ来る子供たちのために」より)

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コメント(6)

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jujubierさん(これからはこの名前で・・・)
ありがとうございます。
私は同じ日本国内だから、飛行機ですと半日で帰れます。
それに比べると奥様は想像できないくらいはるか遠くですね。
これからは家族がお互いを思いあうことが大事ですね。
少しでも奥様の寂しさを軽減する為に・・・。
特にjujubierさんの思いやりが・・・。

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結婚してから毎日「Je t'aime(愛しているよ)」と10回くらいは言っていますが、態度も気持ちももっとそれに合わせないといけません(反省)

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毎日10回くらい「Je t'aime」って言われるなんて、
奥様が羨ましい・・・・。
日本人はそういうこと言うのが苦手ですよね。
マリでは男性の方はそうされているのでしょうか?

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biwakokayoさん、

マリと言っても、いろいろな民族がいて違った文化があるので、妻と違う民族についてはよく知りません。
少なくとも妻の民族「トゥアレグ」の男性は、他人の前ではストレートに「愛してる」とは言いませんね。

でも日本でも、恋人同士なら、いろいろな表現で自分の愛を伝えるでしょ?

> 日本人はそういうこと言うのが苦手ですよね。
最近の日本の若者(っていう言い方好きじゃないけど)は、苦手じゃないかも(笑)

海外に長くいて思ったのは、文化の違う相手に、以心伝心、黙っていても分かってもらえる、なんて期待しちゃいけないということ。
自分の気持ちははっきり言葉にしないと伝わりません。
仕事でもプライベートでも、くどいぐらいに自分の気持ち、希望、要求を相手に伝えるようにしています。
でも日本では、はっきりものを言い過ぎると逆にトラブルの元になっちゃうんですよね・・・

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とても共感いたします。。
そうなんですよね、同じ方向を見つめことができることこそが大切なのです。

写真に漂う雰囲気が少し似ているので、ずうずうしくも私が8/18にアップした「to my dearest, sweet heart *」という記事にTBをさせていただきます。
もしも不都合がありましたら、遠慮なくお申し出下さい。

SECRET: 0
rosyさん、こちらからもトラックバックさせていただきました。
似ているけれど違う
違うけれど似ている
2つの水面ですね。

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このブログ記事について

このページは、Yoshinori FUKUIが2006年7月29日 23:51に書いたブログ記事です。

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