サハラの旅から戻り、改めて砂漠の友人たちを写真に収めたいと始めた写真ブログ

祖母の思い出を辿って

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もてなしのクスクス

モロッコ 2日目

昨夜ベッドに入ったのは真夜中過ぎだったが、朝5時過ぎに目が覚めた。
祈り、またベッドに入った。
眠れないが、妻と私の間で寝息を立てている娘の肩を抱くと心が落ち着いた。
日が昇ってから起き、用意してもらった朝食を食べた。
妻も今朝は出されたものにそこそこ口を付けていた。

9時過ぎ、お世話になった女性の娘さんに案内してもらい、妻と娘と一緒にモロッコにいる間の約半年、祖母が暮らしていたアパートまで歩いて行った。
その女性や娘との何気ない会話に妻も加わっている。
明るい陽射しも手伝ってか、妻も元気を取り戻したように見える。

辿り着いたアパートは、あるいて15分くらいのところだった。
門番に中に入れてもらえなかったが、清潔そうな佇まいで、ここなら辛い思いはしなかったかな、と少し気持ちが楽になった。

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アパートを見ていた妻の表情も柔らかかった。
私と同じようなことを感じていたのだろうか。
「中もテラスも広かったのよ」
祖母は、ダカールやバマコやブルキナファソで一緒に暮らしていた時いつも、家の中より外の日蔭で過ごすのが好きだった。
そんな祖母だったから、広いテラスがあったと聞いて嬉しかった。

家に戻り、内臓を焼いたものをいただいた。
少し遅い昼食には本場のクスクスとチキングリルをいただいた。
本当に暖かくもてなしてもらい、深く感謝。

祖母のために持ってきた荷物の中で、ここで使ってもらえそうなものは残していくことにした。
祖母のために買ったものは、今となっては、妻には見るだけでも辛いだろうから。

軽くなった荷物をタクシーに積み、別れを告げ、カサブランカの空港に戻った。
予定より1時間遅れて飛行機は飛び立った。

(2枚目はEF24-70mm F2.8L USM + 5D)

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コメント(2)

SECRET: 0
案内してくださった方と娘さんは正面を向いているのに、
奥様はカメラを見ていませんね。
お疲れの顔を写されたくなかったのでしょうか?
それとも、偶然?

SECRET: 0
biwakokayoさん、するどい

実は記念写真的に撮るつもりはなかったんです。
建物の前、3人が自然な振る舞いでいるところを撮りたかった。
でもカメラを向けたら、ふたりがポーズを取っちゃったんです。
妻は、私の被写体として慣れているので、ポーズを取りませんでした。
それに、何と言っても訃報を聞いた翌日です。
カメラに向かって笑顔はできないでしょう。

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このブログ記事について

このページは、Yoshinori FUKUIが2006年7月30日 09:17に書いたブログ記事です。

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