サハラの旅から戻り、改めて砂漠の友人たちを写真に収めたいと始めた写真ブログ

ダカール最後の日

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湿った風の中を歩く
雨はまだだろうか

日の出前に目が覚める。
妻を起こさないようにそっと部屋を出て海岸を散歩。

「ホテルの朝食はいらないわ」
と妻が言うので、娘と二人でホテルのビュッフェで朝食。
それから、部屋に戻り3人でのんびり過ごす。
妻が友人夫婦に電話で挨拶。
食欲がないと話すと、奥さんが息子に鶏肉汁を差し入れて下さった。
妻はそれをとてもおいしく食べられたようだ。
感謝。

娘は部屋で宿題を始めた。
妻に「一緒に散歩はどうか」と誘うが、「ありがとう。でも部屋で休んでいるわ」
疲れているのだろう。

d0087256_7531932.jpg私はカメラを持って、ひとりでホテルの周りを散歩。
いつ雨が降ってきてもおかしくない、雨期らしい低く灰色の雲が広がってきていた。
そういえば、雨期なのにダカールに着いてから雨期らしいスコールに一度も遭っていない。
「今年は雨がとても遅かった」
「7月後半になってやっとまともな雨が降り出した」
そう友人が言っていた。
雨期で草が芽吹き牧草が茂る直前が、家畜にとって一番厳しい季節だ。
今年はその時期が、いつもよりひと月以上長かったことになる。
マリの家族や私の家畜は大丈夫だろうか。
そんなことを考えながら海岸線をたっぷり歩いた。

昼食後荷物をまとめタクシーで空港へ。
空港では、友人夫婦が見送りに来てくれていた。
別れを告げチェックイン。
今度彼らに会えるのはいつだろう。

マリに着く、と思うと、義母の死の悲しみはあるが、「ああ、長かった」と気持ちが高揚した。
名古屋からドバイまで11時間。
ドバイからカサブランカまで8時間。
カサブランカからダカールまで3時間半。
ダカールからバマコまで今から1時間半。
乗り継ぎを考えず、飛行機に乗っている時間だけでも24時間だ。
しかしマリに行く行程と思うと、それはまったく長く感じなかった。
長かったという思いは、4年間マリを訪れられなかったからであり、7年もの間マリの砂漠に足を踏み入れられなかったことによる渇きに似た気持ちだった。

(2枚目はEF24-70 F2.8L USM + 5D)

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コメント(4)

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雨雲が押し寄せてきて湿気のある風が椰子の木を揺らしていますね。
この後、雨が降ったのでしょうか?

移動にかかる時間に驚きますが、
まだ、飛行機があるからいいですね。
これが昔のように船だとすごいことになりますから・・・

この時、奥様は飛行機での疲れと、
お母様の死を知った気分的な疲れで
ぐったりでしょうね。

SECRET: 0
モノクロだからなのか、ホテルの周りだからなのか、ゴミもなく綺麗なリゾート地の様ですね。
その土地の者にとってはありふれた光景も異国の私から見るとパラダイスの様です。

SECRET: 0
biwakokayoさん、
3時の休憩中です。ふぅ
この日は、結局出発まで、パラパラとしか降りませんでした。

移動にかかる時間・・・実はまだまだ続きます。
首都から妻の故郷まで、さらに車で20時間以上!
今回は、渡し船のあるところに真夜中に着いたけれど船が出ず、翌日早朝まで待ったので30時間かかりました。

SECRET: 0
inamokuさん、
するどい!
あの写真は、ホテルの専用ビーチ内です。
でも海岸は、町の中と「比べる」とどこも比較的きれいでした。

日本と違う空気を感じていただければ嬉しいです。

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このブログ記事について

このページは、Yoshinori FUKUIが2006年8月 2日 11:18に書いたブログ記事です。

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