サハラの旅から戻り、改めて砂漠の友人たちを写真に収めたいと始めた写真ブログ

カメラの反省 【閑話休題】

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セネガルのホテル、ロビーを見上げて

昨年末、この旅のために使いたいと一眼レフデジタルカメラを買った。
考えてみると一眼レフを使うのはなんと17年振り。
時間の流れる早さに驚いた。

中学の修学旅行の時、父が一眼レフを買ってくれた。
OLYMPUS OM-1
大学1年の冬、初めてアフリカに行った時もこれを使った。

大学卒業後のラクダでのサハラ横断の旅では、ラクダに積む荷物を少しでも減らしたいと小型で軽量のレンジファインダーのMINOLTA CLEを使った。
撮った写真はどれも砂の引っ掻き傷が入り、砂でカウンターも壊れたが、今まで使った中で一番愛着のあるカメラだ。
あのCLEは、サハラ砂漠のどこかに眠っているだろう。
しかしその話はまたいつか。

その後、NGOの仕事で再度マリに行くことになった時NIKON New FM2を買った。
これが1989年に壊れてしまい、それからレンズ交換式カメラからずっと遠ざかっていた。
ここ10数年は、ずっとコンパクトカメラ、そしてコンパクトデジタルカメラを使っていた。

次は何年後に愛する砂漠に行けるかわからない。
そうと思うと、今回たくさん写真を撮っておきたかった。
この旅の写真は、決して金額に変えられないものだと思った。
(カメラを買うため、自分を納得させる口実か)

そこで、昨年末にあるデジタル一眼レフ(以下デジ一)を買った。
しかしどうしても気に入らない点があり、これを売り払って3月にCANON EOS 30Dに買い替えた。
30Dはとても使いやすいカメラだが、使っていてデジ一に共通する欠点に気付いた。
受光素子(正確にはローパスフィルター)にゴミが付きやすい。
そのため、砂漠の砂ぼこりを考えると、レンズ交換は出来るだけ避けたい。
しかしそれでは一眼レフの魅力が半減してしまう。
そこで、サブカメラを買い、一台に標準ズーム、もう一台に望遠側ズームを付け、どうしても必要な時だけ単焦点に付け替えようと考えた。

祖母の治療の経済的支援があった。
また妻にとっても3年振りの帰省で、家族・友人たちへの土産もいろいろ買った。
滞在期間中の暮らしや移動費を見積もり準備したが、最後まで予算がどれだけ残るかわからず、サブカメラの購入はぎりぎりまで待った。
すると、お目当ての店の、当てにしていた中古の20Dが売れてしまった。
これでプッツン。
そんな中、マリと連絡を取るうちに、向こうのある人物から30DとFE-Sレンズ群を購入時とほぼ同じ値段で買い取りたいという話が出た。
それなら、新品でこれから長く使えるデジ一を買おうと決心。
定期預金を解約(いいのか>私)してEOS 5Dとレンズを一本を買った。
これが出発の数日前だった。

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5Dは30Dとほぼ同じ操作感で混乱はなかった。
しかし、この旅までは「このシーンを写したい!」という気持ちがあまりなく、30Dをのんびり使っていた。
だから30Dで撮った枚数は5ヶ月で2,000枚程度だった。
これが旅行中の撮影に大きく響いた。
・ISO感度を変えたのを忘れたまま
・露出補正したのを忘れてそのまま
・動きのあるシーンを撮るのに開放のまま
そんなうっかりミスがぼろぼろと。
さらに帰国後、撮った写真を見てみると、
・背面モニターと実際の画像の色や露出のズレも把握出来ていない
・どのレンズがどこまで絞ると期待する範囲にピントがあるのかわかっていない
要するに、持っているデジタルカメラの操作や、カメラやレンズ固有の特性に全然馴染んでいなかった。

というわけで、当たり前のことだが、カメラは枚数撮ってやっと手に馴染むのだ、いろいろなことがわかるのだと、帰ってきてから納得するやら反省しきり。
反省と後悔する中、これまで「思い」だけで撮ってきたけれど、写真の基本的な技術を勉強してみようという気持ちになっている。

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コメント(8)

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そうでしたか?
慣れないカメラは使いにくし加減もわからないです。
せめてもう少し慣れる時間があったらよかったですね。
砂漠という環境は精密機械には酷でしょう。

私も今まで行った国の写真を撮りにもう一度ゆっくり訪問したいくらいです。

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biwakokayoさん、
操作性のいいカメラなんですが、まったく慣れが足りませんでした。
大反省。
ただファインダー内の情報がもう少し見やすければ
(画像は見やすいんですよ)
防げたミスは多かったと感じています。
まあこれも私の使い方と慣れの問題なのでしょうが・・・

> 砂漠という環境は精密機械には酷でしょう。
カメラは、ペンタ部にゴミが入り、画像にゴミと言うよりシミみたいなものがあり、分解修理中。
メインで使っていた標準ズームも防塵防滴のはずなんですが、ズームリングがジャリジャリいう状態でこれも分解修理。
修理費用もばかになりません(涙)
手元にカメラがなくて、禁断症状が出てます。

持って行ったノートパソコンも先ほど立ち上がらなくなりました(号泣)
バッテリ切れみたいな感じで、どうもAC電源アダプタを繋いでもバッテリが充電されないみたいです。
画像データは4重にバックアップを取ってあるので問題ありませんが・・・
実は車に揺られ過ぎたみたいで、モニタの画面にも小さな傷がついていて、ここにドット欠けが発生してます。
明日(あ、もう今日だ)は東京出張なので、明後日修理に出そうと思います。

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・・・何はともあれ(笑)、どんなカメラにも、それぞれの利便性とそうじゃない部分とがあるのでしょう・・・。
私は、人に選んでもらった20Dを使用していますが2年経った今でもわからないことだらけです(笑)。
もう少し、ちゃんと勉強しなよ!とカメラが泣いているかもしれません^^;
そんな私が言うのも、甚だおこがましい話ですが・・・jujubierさんの写真は好きです。
たぶん、それは技術的云々よりも伝わる何かがあるからだと思います。
「思い」って、伝わるものではないでしょうか・・・。
単に、被写体の特異性だけではないように思います。(勿論、インパクトも大きかったですが・笑)
これからも、素敵な写真を撮り続けてください。楽しみにしております(^^)/

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おお、jujubierさんほどの方が、、そんな、、、しんじられな~い。
写真を始めて間もない頃、今もそうですが、あ~だ、こ~だ、とうるさく
言われ、私のような低レベルの頭でも何とか理解出来るようになりました。今は、fz30を頑張って使いこなせば、一眼への移行も
スムーズかな?と思っています。、、と言いつつ、時々、一眼を拝借しております。5枚中2枚は、ピンぼけですね、ぬははは。
それに、念入りに手入れをしなさっている所を見たりすると、
フゥー、コンデジで良かった!と思います。
実際問題、ブリントアウトするのでなく、ブログ上の事だけなら、
今のコンデジで充分かな?と。へへっ。
画質の粗さは、レタッチで修正して、、、、、
あれ、どこからか、お叱りの声が聞こえて来そうなので、この辺で、
それにしても、計算された建物ですね。真ん中は、お月様ですよね?
おおお、かよちん、感激ですぅー。

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keikono2さん、すい〜〜、パクッ・・・(笑)
と楽しいお写真を眺めていたら、私も写真を撮りたくなってきましたよ。
でもカメラ関係の物欲もでてきて・・・

SECRET: 0
かよちん、あれ、確かに月に見えますよね。
でも、ドームの窪んだところへのライティングなんです。
凝ってますよね〜

私、昔からピント合わせるのがとっても下手なんです。
だから最近のカメラ(特にデジタル一眼)のAFの精度の高さにはすごく感謝してます。

確かにウェブ上だと、デジ一とコンデジでも画質の違いはあまりわからないかもしれませんね。
でもボケ味とか考え出すと一眼にいっちゃうかも(笑)

でも私は逆に、スナップ的な撮り方について考えていたら、さっとかばんから取り出せて、シャッター音も小さい、コンデジやレンジファインダー(RF)カメラに、今心が揺れています。

コンデジにするか、RFの沼に進むか。
銀塩とフィルムスキャナ買うか、M8は高いからR-D1sにするか
どっちにしてもRFだとレンズ沼があるなあ・・・

SECRET: 0
フフフ、この際、両方、ゲットする!と言うのは、いかがですか?
スナップ写真には、コンデジは、とても楽ですよ。
芸術性を考えたら、やはり一眼だと思っておりますけど、、。
おおお、はまれ、はまれ、沼に、、、、、きゃあ~。

SECRET: 0
かよちんまで、たけやんみたいなことを・・・

コンデジは、娘が持っているのでいざと言う時はこれを借りられます。
というわけで(?)、EPSONのR-D1sとCOLOR-SKOPAR 35mm F2.5が「とりあえず」いいなと・・・・・・・・・・・・

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このブログ記事について

このページは、Yoshinori FUKUIが2006年8月30日 20:00に書いたブログ記事です。

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