サハラの旅から戻り、改めて砂漠の友人たちを写真に収めたいと始めた写真ブログ

再びティロキエンに

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お気に入りの場所で
子供たちの輪に入り
娘に少し笑顔が戻った

砂漠の滞在中にぜひしておきたかったことの中で
1.私のウシの様子を見る。
  面倒を見てくれている親類に礼を言う
2.高齢でバマコに弔問に来れなかった母の親類に会う
3.病気の親類を見舞う
という3つの目的は達した。
残る希望はあとひとつ。
4.私の、ラクダ、ヒツジ、ヤギの様子を見る
  面倒を見てくれている親類に礼を言う

見舞いを終えてティン・ネレを出たのは午後4時過ぎだった。
ラクダなどの家畜を預けている場所は、一昨日泊まったティロキエンのさらに先、北東のグンダム方向に戻らなければならない。
しかし、日没までにテントが見つけられるかわからない。
夜の砂漠を走るのは危ないし、夕闇の中車のライトでテントを見つけるのは容易ではない。
またそこが、今日は砂漠の暮らしにめげている娘にとって居心地が良いかどうかわからない。
そこで、今晩は娘も気に入っていたティロキエンで1泊することにする。
しかし今度は、一昨晩泊まった砂丘の入り口でなく、その奥のウシの面倒を見てくれている親類のテントの近くまで車で入る。

d0087256_2216507.jpg私は昨日の朝、親類の家の近くの砂丘からここまで歩いてきた。
しかし妻と、息子やいとこと砂丘で遊んでいた娘は、初めてこのテントを訪れる。
アルバニヤ(白い木綿の帯を縫い合わせてテントを木の枝の枠に被せたテント)は、陽射しも和らいだ夕暮れ時で、テントが外され、木の枝の枠がむき出しになっていた。
それなら、わざわざテントの中に入る必要もない。
テントの前にゴザを敷き、そこで団欒。

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夕方になり、放牧していたウシやヒツジやヤギもテントの回りに戻ってきている。
娘はウシのミルク絞りに挑戦。
おそるおそる乳を搾る。
なかなかうまくいかない。
娘と替わった男の慣れた手先がウシの乳房に触れると、あっという間にミルクがほとばしる。

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この辺りも砂地なので、娘はまた息子たちと砂遊びを始めた。
日が沈むと、麓の低地の大草原を見下ろす砂丘の入り口から離れているとは言え、この辺りにも蚊がたくさんいる。
虫除けスプレーをたっぷり付ける。
テントの前に立てられているに細い柱に蚊帳を吊らせてもらった。
暗くなると、満天の星。
天の川がはっきり輝いている。

また歓待のしるしに、殺したばかりのヒツジの肉がそしてさらにご飯が出される。
娘は、肉もご飯も、一口しか食べない。
搾りたてのミルクも暖めてもらい飲ませるが、のどを通らない。
妻が粉ミルクとポリタンクの水道水でミルクを作ると、娘はそれを少し飲んだ。

娘と2人で蚊帳に入る。
薄手の蚊帳の生地越しでも、数え切れないほどの星が見える。
娘は人工衛星を発見し、大喜び。
ふたりで、流れ星をいくつ見つけられるか競争。
こうしている間は、娘も砂漠を楽しんでくれている。
そうして砂漠の夜が更けていった。

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コメント(4)

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乳を搾るIちゃんの後のお兄ちゃんが優しい感じ。
だから、Iちゃんもおにいちゃんが大好きなんですね。
それに足が長くてかっこいいですね。

SECRET: 0
TENERE 
読破しました。(笑)

jujubierさんの本が出版されたら買いたいな。

SECRET: 0
娘はお兄ちゃんが大好きです。
息子も妹が大好きです。
とても仲の良い兄妹で嬉しいです。
息子は痩せすぎ。
どうしたらもうちょっと太るのかなあ(羨ましい)

SECRET: 0
TENERE読破、お疲れさまでした。
4年分くらいありますよね。
すごい・・・
もう自分で何書いたか忘れてます(爆)

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このブログ記事について

このページは、Yoshinori FUKUIが2006年8月21日 21:03に書いたブログ記事です。

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