サハラの旅から戻り、改めて砂漠の友人たちを写真に収めたいと始めた写真ブログ

みやげ

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砂漠から持ってきたもの

 友人たちへ
  物語とナツメヤシ

 家族に
  塩とスパイスと思い出の小物

 そして自分に
  思い出と砂漠の砂

砂漠に置いて来たもの

 帰らない日々と心の半分

「みやげ」をフランス語にするとふたつの言葉がある。
カドー(cadeau)とスヴニール(souvenir)。
カドーは贈り物。
スヴニールは思い出の品。

友人たちへ渡す品々は、彼らにとっては思い出の品ではない。
それは「スヴニール」ではなく「カドー」だ。
だから私は、意味なく飾られる品ではなく、おいしく食べてもらって終わるか、普段何気なく使ってもらえるものを渡したい。

一緒に旅した家族にとっては、向こうの料理はあの日々の続きを日本で味わう術となる。
だからスパイスは金額以上の「スヴニール」だ。
そして旅を思い出させる小物。
フランス語では思い出の品だけでなく、思い出そのものも「スヴニール」と言うのは、とても理に適っていると思う。
素敵な「スヴニール」で家族のために我が家を飾りたい。

自分には、ものに込められないほどの思い出と心を込めた写真があればいい。
それから、あの日々の原点である
しっかりと踏みしめて立った
あるいは寝そべって身を任せた
砂漠の砂。
それはダイヤモンドや金より高価な「スヴニール」だ。

私の「宝物」についても話そう。
友人の母が編んでくれた革紐のベルト
突然の訪問でなにもなく、自分で使うつもりで買ったのに私にくれたカルタバ(遊牧民のゆったりしたズボン)
自分が祭りの日に使うため大切にとっておいたアクセサリー。
そんな友人たちの精いっぱいの気持ちのこもった贈りものは、他人にとっては−例え私の家族にとっても−たいした品ではないかも知れない。
しかし私にとってそれらは、私と彼ら、そして私と砂漠を繋ぐ、かけがえのない「スヴニール」であり宝物だ。

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コメント(13)

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souvenirという言葉、とても好きです。
仏語だとあいさつで誰々によろしくという意味でも使いますよね。(’’*)
今回のお写真はjujubierさんにとってかけがえのない宝物なのですね、拝見できてとてもしあわせです。

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>自分には、ものに込められないほどの思い出と心を込めた写真があればいい。

私も写真を撮る為にカメラを持って旅行に行くようになってから、
荷物を余分に増やしたくないことと、
時間を撮影に使いたいと思うようになりました。
jujubierさんみたいに心を込めた写真を撮りたいな・・・。

SECRET: 0
おはようございます。jujubierさんのポートレートの素晴らしさは、
その表情だと思います。やはり、深いコミュニケーションと信頼がなければ撮れない顔って、ありますよね?
やはり、どうしても美化してしまうjujubierさんの男らしさと人間の成熟度。はは。いやいや、決して、美化していないと思いますよ。
おみやげと言っても、人へのプレゼントと言う意味では、そこに思いやりが存在していると思いました。思いやりがこもっていれば、消えない思い出として、心にずうっーと残りますもんね。
出張先で、またフラっと歩かれるのでしょうね。ホホ。

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そりゃ、旅行に行く前から自分へのおみやげは買ってしまったから仕方がないですね。>5D
R-D1sは何処へ行くおみやげでしょうか?(^_^;)

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美しき想い出の数々であります。
この一つ一つに魂が籠もっているのでありましょうなあ〜...

想い出を残すなら...
一眼よりレンジだと思うのであります(なじかは知らねど...)。

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rosyさん、写真はトゥアレグ・クロスと呼ばれるものです。
ニジェールのトゥアレグの21の村の紋章です。
10年以上前に、4年以上暮らしたセネガルを離れる時、ニジェールのトゥアレグの鍛冶屋にもらったものです。
モーリタニアの砂漠の砂の上において撮ってみました。

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かよさん、思うような写真はなかなか撮れませんが、気持ちを込めて撮って行きたいですね。

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かよちん、そうですよね。
写真だけでなく、友だちへの贈り物にも、しっかり思いを込めたいですね!

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いなやん、旅に出る前の準備は、とても楽しいですね。
それは、旅に出ているときと同じくらい、貴重な時間なのかも知れません。
というわけで5Dは、おみやげじゃなく、旅に行く前から私を楽しませてくれ、旅の間は私を助けてくれた貴重な旅の仲間です。

で、R-D1sは、年末年始の旅の仲間です。
どこへ行くかは、直前まで秘密です(笑)
といっても夏の旅と、レンジファインダー関係の出費が大きいので、今回は国内旅行です。

しかし、カメラの出費が大きくて肝心の旅行に行けなくなったら本末転倒です。
これもあの「異国情緒満点にみせかけて、実は密かに沼な」ブログのせい・・・かも知れません。

それから、もしかすると年末年始の旅の前に、12月に仕事で中国に行くかも知れません。
その時は、5DではなくR-D1sを持って行こうと思っています。

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ひらりんさん、言葉遊びかも知れませんが、
一眼レフは、写真の中に時間を閉じこめ
RFカメラは、刹那を切り取れる
そんな気がします。

しばらくは、RFを中心に使って行きたいと思います。
でもRFに拘らず、ケースバイケースで自然体で使い分けられるように、早くなりたいです。

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ところで上の写真は、R-D1sが来てから初めて、5D (+F50mm F1.4 USM)に戻って撮ってみました。
こういう寄った写真は5Dがいいですね。

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>>沼な」ブログのせい・・・
それって、ここのことでしょ(・_・?
中国にはR-D1sが似合いそうですね、なんとなく(^^;

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たけやん、
いや、沼なブログはそちらだとみなさん認めていらっしゃいますが(笑)
確かに私は沼で泳いでいますが、こっちの沼は狭いですから他所様の被害は少ないはず。
しかしそちらの沼は古くて広くて、いろんな方が犠牲になっているような・・・

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このブログ記事について

このページは、Yoshinori FUKUIが2006年11月19日 22:24に書いたブログ記事です。

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