サハラの旅から戻り、改めて砂漠の友人たちを写真に収めたいと始めた写真ブログ

Le petit djeuner Wadi Rum(茫然自失) 17

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テントの中に差し込んでくる朝日を迎えながら
コーヒーを飲む

親父さんとコーヒーを飲んでいると、アフマドさんが起きてきた。
しばらくして親父さんが席を離れた。
アフマドさんは自分でコーヒーを注いで飲み始めた。

d0087256_6352271.jpg ラクダのミルク

その写真を撮り、それから外にいる親父さんとラクダの写真を数枚撮った。
するとM8のSDカードが一杯になった。
撮りたかったベドウィンのポートレートが撮れた。
よかった。
今朝の撮影には大満足、と思いながら、撮り終えた写真をプレビューで確認してみて首をかしげた。
撮影した枚数がなんと320枚になっている。
ありえない!

M8で、2GBのSDカードでRAW撮影なら180枚ほどのはずだ。
プレビューで見て見ると、冒頭には、以前カメラ店でプリントするために保存したJPEG画像が27枚残っていた。
そして昨日、ラクダの旅の途中から撮り始めた画像が293枚もある。
そして今朝、星空から今撮った親父さんとラクダまでの枚数が149枚。
ざっとその写真を流し見する。
昨日撮った分だけでもう144枚ある。
しかしおかしな様子はない。
だが、今朝撮影した分のファイル名を見て血の気が引いた。
今朝撮った分がすべてJPEGになっている!

昨日ラクダの旅の途中から、電源がONでもボタンが反応せず、その度にバッテリーを抜いて強制リセットしていた。
すると撮影枚数が500枚以上と表示されることがあった。
あれはJPGの場合の2GBで撮影可能な枚数だったのだ。
M8に記憶させている個人設定はRAWなので、その設定に戻すとRAW撮影になり、撮影可能枚数も180枚以下になっていたのだが、その理屈にまで思いが至らず、「撮り始めたら撮影枚数の表示が正常になるから問題ないか」と軽く考えていた。
だから今朝、星空を撮る前にまた調子が悪くなった時、強制リセットをした後は残りの撮影枚数を確認しなかった。
しかし、バッテリーの抜き差しで、設定がデフォルトに戻り、JPEG撮影になってしまっていたのだ。

普通はスイッチのOFF/ONで個人設定からデフォルトに戻ることはないので、個人設定の確認をせず写真を撮り始めた。
夜の撮影時など、撮る度にモニターに画像が映るのは鬱陶しいので、私は撮影後のプレビューはOFFにしている。
つまり、露出結果などを確認しい時にプレビューボタンを押して撮った写真を確認しなければ、カードを全部撮り終わるまでモニターは見ない。
だから、撮った写真のファイル名を見る機会がなかった。
まあ、プレビューを見ても画像だけに注意を払ってファイル名まで見ていなかったかも知れないが・・・

・バッテリーの抜き差しの後、撮影可能枚数や設定を確認しなかった
・撮影の途中で、撮った写真情報を確認しなかった
そんな確認不足が重なり、今朝撮った写真はすべてJPEGになってしまったわけだ。
ホワイトバランスが信用できない、露出もオーバー気味になることがある(中央重点測光だかシチュエーションによっては当然だが)M8で、ブラケット撮影なしの一発勝負のJPEGはリスクが大き過ぎるので、大切なカラー撮影はこれまでずっとRAWで撮ってきたのに・・・

撮り直しのできない旅先での一度限りの時間、その中でも今回の旅で一番の山場と思っている状況でこんなことが起こり、かなり落ち込んだ。
しかし、
「写真が撮れなかった訳じゃない。JPEGとは言え撮りたい写真が撮れたんだ」
「今朝はM8だけでなく、M3でもポートレートを撮ったじゃないか、そっちがあるさ」
「まだテントを出る時間じゃない。今からまたRAWで撮ればいいさ」
と自分を慰め、SDカードを交換し、カメラを持ってテントを出た。
サンダルを履く時、ちょっとよろけた。
足に力が入っていなかった(涙)

余談

フランス語のタイトルは、写真を見てくれる西アフリカやフランスの知人のために付けている。
彼らは日本語が読めないので、写真だけにあうタイトルにしている。
日本語のタイトルは、書いた内容を考えてつけている。
そんな訳で今回は、フランス語と日本語のタイトルはまったく違っている。

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コメント(9)

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デジタルの気をつけなくてはいけない点ですね。
設定がデフォルトに戻ってしまったのですね。
filmならこういう事が起きる心配は無いのですが。
でも大切な思い出のphotoだからこそ、しっかりと撮り残しておきたい
ので、確認しながら撮るデジタルは便利なのかも。
イルフォードは以前使っていて、今の冷蔵庫にかなり在庫未使用filmが
入っています。個人的なfilmの印象ですが、イルフォードはプリントす
ると青みがかった黒になり、またPCに取り込むと黒がしっかり黒でその
中間のねずみ色の表現が少しモノクロfilmに劣るかなという様な印象を
持っています。

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2枚目の写真もコーヒーなのですか?
とても薄い色ですね。
ラクダのミルクってどんな味なんでしょう?
飲んでみたいなぁ・・・。

気合いを入れると肝心な部分を忘れていたりすることがありますよね。
RAWで撮れなかったのは残念ですが、Jpegでも我々には十分に雰囲気が伝わってきます。(^_^)

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私は1日分を全消去してしまったことがあって
それ以来パソコンに入れたのを確認するまでは
メモリーを消去しないようにしています。

jpegでも残っているからいいとしましょう。
でも、何事も時々確認した方がいいですね。

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いい光景であります。
場も一緒に飲めそうな感じであります。

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*farfarsideKさん、
今回は、本当にいろいろと反省する点がありました・・・
写真を撮るという行為にも、実は行き詰まってしまいました(それは後の投稿で書きます)

モノクロフィルム、ぜんぜん使いこなしていないので、違いが分かりません。
スキャンしてモニターで見るだけでなく、プリントすると違いがよく分かるのでしょうね。
春までは仕事の山場なので、春過ぎに、現像やプリントに挑戦して見ようかと思います。

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*いなやん、
アラビアコーヒーはとても薄いです。
だからコーヒーの味よりもカルダモンのさわやかさが口に残ります。
ラクダのミルクの味は、うーん、言葉で表しにくいです。
甘さよりも、かすかに苦さに近い感覚があります。
ぜひ一度どこかで飲んで見てください。
日本では手に入らないのかなあ・・・
そう言えば、モーリタニアにはパック入りのラクダのミルクが売ってました!

JPGになってしまっていたのは本当にショックでした(しくしくしくしく)

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*かよさん、
一度失敗すると、気をつけるようになるんですよね。
カメラも仕事も同じですねえ。

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*ひらりんさん、
どこか東海地方でアラビアコーヒーが飲めるところを探して見ます!

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*鍵コメントさん、
私は器用じゃないので、いろいろなカメラを使いこなすのは無理そうです。
でも一度試して見ますね。
それが沼の始まりか・・・

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このブログ記事について

このページは、Yoshinori FUKUIが2007年12月 3日 06:46に書いたブログ記事です。

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