日本に戻り暮らし始めてから、サハラ再訪まで

遠い「現場」

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マリ政府は、今年は、マリでは飢餓の危険はないと発表、IRINやSAP(système d’alerte précoce:早期予防システム)もそれに同意。
しかし「現場」の援助関係者はそれに反論、という記事がありました。

BAMAKO, 26 Jul 2005 (IRIN) - From her office in the capital Bamako, the government's head of food security says there is no risk of famine in Mali this year. But some aid workers operating in the arid north and east of the country, disagree.

引用元:IRIN | MALI: No risk of famine says government, but aid workers disagre

目を引いたのは、次の文章です。

Both were speaking from a city in the wooded savannahs of southern Mali which enjoyed good rainfall and a reasonable harvest last year and where food prices have remained stable.

和訳:両者(前段で飢餓の危険がないといったマリのSAPとIRINの代表)は、多くの雨を享受し、昨年それなりの収穫があり、穀物の価格も安定している、マリ南部の緑豊かなサバンナの町から話をしているのだ。

引用元:同上

こういう構図はよくある、と一言で済ませることのできる問題ではありません。
先の発言をした方たちには、実際に現場まで足を運んで実態をしっかり確認していただきたいです。
その上で、同じ発言となるなら・・・
いや、それでも、彼らはそこに住んでいるわけではないので、やはり、私は納得しないでしょう。
「現場」の声、をなにより信頼したいと思います。
こういう姿勢は、客観性に欠けるのでしょうか。

しかし、歯がゆいのは、これを書いている私が、一番「現場」から遠くにいることです。
今、「現場」に行くことはできません。
でも、ここまで届く、妻の家族や友人の「現場」の声に、しっかりと耳を傾けたいと思います。

ところで、先の記事、これを書いているのもIRIN、というのもすごいですね。
それも「現場」の意地なのでしょうか。

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このページは、Yoshinori FUKUIが2005年7月28日 08:46に書いたブログ記事です。

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