日本に戻り暮らし始めてから、サハラ再訪まで

マリ北部でラクダの疫病が発生

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マリの家族や友人から、マリの様子を時々メールで知らせてもらっています。
その中にこんなメールがありました。

"Il y a une maladie dans le nord du Mali qui tue les dromadaires.
Ses caractéristiques: l'animal s'accroupit et en quelques instants, il meurt. Une centaine d'animaux ont trouvé la mort à Kidal dans cette épidémie qui n'est pas bien identifiée. Les spécialistes tentent de comprendre ce phénomène."

意訳
(現在)マリ北部に、ヒトコブラクダが死ぬ病気があります。
その特徴:(罹った)動物はしゃがみ込んだままで、しばらくすると死んでしまいます。キダールでは、原因がはっきりと断定できていないこの疫病で、100頭あまりの動物が死にました。専門家たちはこの現象を解明しようとしています。

この情報を読んで、
「TSETSE:羊のスクレイピー、BSE(Bovine Spongiform Encephalopathy:牛海綿状脳症)、ヒトのvCJD(variant Creutzfeldt-Jakob disease:変異型クロイツフェルト・ヤコブ病などの総称。最近ではプリオン病とも言う。の末期症状みたい」
ふと思いました。
しかしこれは、この分野にまったくの素人の根拠のない単なる感想です。
そう思い込まないでくださいね。

BSEは、vCJDやミンク脳症のようにヒトや他の動物に感染する可能性が指摘されています。
ですから、ヒツジのスクレイピーかウシのBSEがマリでも存在し、それがラクダのプリオン病として発生したのではないかと心配です。

スイス・チュリーヒ大学病院がによれば、腎臓に慢性的な炎症を起こしたマウスは、プリオン病の症状が現れる前から尿中にプリオンを排泄していることを確認しました。(2005年10月14日付サイエンスの"Coincident Scrapie Infection and Nephritis Lead to Urinary Prion Excretion")
これまでヒツジのスクレイピーの感染原因は謎でしたが、異常ブリオンを持つヒツジの尿が付着した食物を他のヒツジが摂取することで、この発見によって、群れの中でスクレイピーが広がる可能性が考えられるわけです。
ラクダについても同じ可能性が考えられます。

マリでヤギ、ヒツジ、ウシ、ラクダを飼っている私としても、とても心配な情報ですので、続報を待ちたいと思います。

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このページは、Yoshinori FUKUIが2005年12月14日 05:34に書いたブログ記事です。

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