日本に戻り暮らし始めてから、サハラ再訪まで

春風駘蕩

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4月ももう半ば、桜も木蓮も咲き終わり緑が勢いよく芽吹いています。
しかしサヘルでは、今が一番暑い季節です。

サヘルでは11月から3月が冬でしょうか。
そして3月半ばから急に温度が上がり、4月にはもう40度を超える日が続きます。
冬から一瞬にして夏になるわけです。

太陽高度は、6月以降の方が高くなるのですが、雨期が始まり、雨で地表が時々冷まされたり、雲も湿度も増えるので、6月以降最高気温と平均気温は下がります。
ですあkら4月から6月前半が一番乾燥して暑い季節です。
4月末から5月の初め、妻のふるさとのあたりでは日中は木陰で45度を超える日が続きます。
湿度は10%以下です。

4月後半から5月は、風の向きも変わります。
マリだとそれまで東風だったのが北風になります。
日本だと北風は寒いイメージですが、サヘルでは北にサハラ砂漠があります。
つまり北の風が一番乾燥して暑いわけです。

風が吹くと全身ドライヤーにあたっているようです。
息をすると、鼻腔が焼けるような感じです。
サウナにいる感じといえばわかっていただけるでしょうか。

ジーパンを洗っても、炎天下では、次の洗濯物を洗っている間にほとんど乾いてしまいます。
スイカを切って、木陰においておくと、中の水分の気化熱で冷えて冷たく食べられます。
水浴びをすると、皮膚の上の水滴があっという間に乾き、その瞬間だけゾクっととするほど冷たい感じがします。
体温計は普通には使えません。
気温が体温よりはるかに高いのですから。
炎天下の地表温度は何度くらいなのでしょうか。
計ったことがないのですが、60度以上だと思います(もっと高いかな)。

しかし、家の中はカラッとして意外と過ごしやすいものです。
といっても寝ていても座っていても暑いのは暑いわけですが。

こんな暑いところで生まれ育った妻ですが、以前過ごした京都の暑さはとても堪えたようです。
京都の夏は「アフリカより暑い」とよくぼやいていました。
気温だけでなく湿度が高いせいでしょう。
京都は冬も底冷えします。
よくまあ、あんなに夏暑くて冬寒いところが、かつて日本の中心として栄えたものだと思います。

日本の夏、燦々と日射しを浴びた車の中に入ったとたん、私はブワッとむせる暑さにサヘルを思い出し、懐かしくてしばらくそのままいることがあります。
すると妻にとても変な目で見られます。
妻は、暑さに対してそういうノスタルジーはないようですね・・・

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このページは、Yoshinori FUKUIが2003年4月14日 23:07に書いたブログ記事です。

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