日本に戻り暮らし始めてから、サハラ再訪まで

作り、直し、育てる

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サヘルで暮らしていると、遊牧民や農民や鍛冶職人の父親が羨ましい時があった。

子供たちは父親が、家や井戸や家畜や農作物を、作り、育て、直す、そんな姿を毎日見ている。
彼らは文字通り、父親の背中を見ながら大きくなっていく。
父親の仕事の苦労と素晴らしさ、父親の技術に畏怖の念を覚えながら育つ。

20030930私の妻も、教師である父親が、学校で子供たちに教えている父の立派な姿を見ていたそうだ。

妻は、夫を、夫の仕事を、冗談にも馬鹿にしない。
子供は父親とその仕事を尊敬しながら育つ。
開発プロジェクトや食料援助に依存する村では、父親の姿も変わってきてしまっているが・・・

日本で、子供の知らない会社の部屋の中で机に向かっているだけでは、子供に見せる背中がない。
休日に家で、本を読んだりパソコンにばかり向かっている背中越しに子供は何を見るだろう。
なんとか、作り、直し、育てる術を知る、頼もしい父親の姿を見せたい。
それから、妻をいつも大切にする夫の姿も。

そう改めて決心した娘の7回目の誕生日。

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友達が結婚した時、
僕は、給与振り込みでも
一度は、稼いだ本人が引き出して
妻には現金を渡すべきだと告げた。
(独身者のたわごとに聞こえたみたいだが)
銀行振り込みは、防犯という点もあるだろうが
夫が働いて稼いで来た(ありがたさ)を
少なくとも月に一度は、実感してもらいたいものだから。

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このページは、Yoshinori FUKUIが2003年9月30日 21:35に書いたブログ記事です。

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