日本に戻り暮らし始めてから、サハラ再訪まで

想定の範囲外の出来事

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昨年の愛知万博のマリブースのスタッフとして来日されていたマリの方から、先週電話がありました。
東京のビッグサイトの展示会のために来日されたそうです。
しかし、税関から、やっと販売品を受け取れたのは展示会最終日だったそうです。
呆れるよりも「マリ人らしい」、と思った私はマリ通でしょうか?

電話は、
「帰国までに、持ってきた品物をできるだけ売りたい。
しかし置いておくところがない。
荷物を預かってもらえないか」
という相談でした。
「家に置いておくと一日ひとつずつ品物を貰うよ(冗談)」
と返事しました。
すると縦・横・高さそれぞれ1.5mくらいの梱包品が3つ届きました。
むむむむむ。
我が家の客室が半分埋まってしまいました。

マリ人2人は、荷物を我が家に送った後、東京から名古屋に赴き、販売交渉をしていたようです。
荷物が届いて2〜3日後、また電話がありました。
「宿泊費がバカにならない。ついては・・・」
荷物を預かった時点で、そうなるだろうな、と予想していました。
むしろ、すぐにそう言ってこなかっただけ
「遠慮してるじゃないか」
と感心していた私はマリ通でしょうか?
「詳しい話は家で聞こう」
これで、客室の残り半分も埋まりました。

一人はマリンケ、一人はフルベの方でした。
マリンケの方は、愛知万博の後、我が家に3ヶ月ほど滞在された方の叔父。
フルベの方はニアフンケの出身で、先日なくなったミュージシャン、アリ・ファルカ・トゥーレの親類です。
マリでは、マリで一番のHotel Salamに店を出されているそうです。

先日、青年海外協力隊の植林隊員としてブルキナファソ北部のドリで2年間滞在され、現在は静岡大学大学院の造林学研究室でリモートセンシングの研究をされているSさんが我が家を訪ねてきてくださいました。
ドリはフルベの人たちがたくさん暮らす地域です。
フルベの方とSさんは、妻の作ったファカホイ(モロヘイヤ料理)を食べ、ミントティーを飲みながら、フルフルデ(フルベ)語で盛り上がってました。

さて、昨晩、彼らが私に聞きました。
「日本とフランス(の空港)のビザは来月初めに切れるので、今月末にマリへ帰る便を予約しているはずだが、航空券を見て確認してもらえるかな」
しかし、航空券を見てびっくり。
成田発、4月15日。
おい、日にち過ぎてるよ!
私も驚きましましたが、当人たちはもっと慌てていました。
とりあえず夕食を食べながら対策を考えることにしましたが、彼らは、妻のアラバッジャ(マリの遊牧民の食べる牛丼)もあまりのどを通らないようでした。
おいしかったのに・・・

航空券を見ただけでは、何日間有効なのか、帰国便の変更可能なものなのか、わかりませんでした。
そこで私がチケットを預かり、翌日(今日ですね)エールフランスに確認してみることにしました。
その一方で、航空券を買ったバマコの旅行代理店と連絡をとり、向こうからも日本のエールフランスへ連絡をとってもらうよう彼らにアドバイスしました。
彼らは早速マリに電話して、新しい予約番号をもらいました。

以前書きましたが、エールフランスのコールセンターの対応にはトラウマがあります(後でフォローいただき解決しましたが)。
心配しつつ電話すると、
「新しい予約番号は、月末に予約がされているというだけで、お持ちの航空券とは関係ありません。
お持ちの航空券の文書番号はこちらで確認できません。
ですから日本のエールフランスでは何もできません。
ご自分でマリと連絡をとって解決してください」

航空券の所有者は現在日本にいます。
日にちが過ぎているにしても航空券はエールフランスのものです。
それを日本のエールフランスが確認できない、対応できないというのは、どうにも納得いきません。
しかしコールセンターの女性は、航空券を買ったところと連絡をとってくださいの一点張り。
彼女との交渉は諦めて、エールフランスの東京事務所の電話を調べ、相談させていただきました。

電話に出られたさんかわさんは、とても真摯にお話を聞いてくださり、本来業務ではないこの仕事を引き受けてくださいました。
チケットは45日有効のものなので、復路の変更にひとり1万800円払えば、帰国日を変更していただけることになりました。
またありがたいことに、わざわざ東京に戻らなくても名古屋から出発できるそうです。
そして、通常、一般航空券の発券をしていない名古屋事務所で、即日チケット変更の手続きをしていただけるように手配してくださいました。
さんかわさん、本当にありがとうございました。

エールフランスのコールセンターの対応には、今回もがっかりしました。
権限がない立場上、マニュアル通りの対応しかできないのでしょうが、まったく顧客の立場に立って対応していただけないのは非常に残念です。
しかし、エールフランスという会社は、コールセンター以外では、今回も、前回も、業務に精通した方が、プラスアルファの対応をしてくださいます。
これにはとても感謝しています。
このギャップは何なのでしょうか。
コールセンターには、もう少し「サービス」の気持ちを持って対応をしていただけるよう切に願います。

何はともあれ、2人は今月末、無事に帰国できそうで、やれやれ。
と安心していたら、
「来る時は、荷物は一人47kgまでOKだったけれど、帰りもそうかな」
むむむむむ。

持ってきた品物は、帰国までにどれくらい売れるのでしょうか。
みなさん、欲しいものありませんか?

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このブログ記事について

このページは、Yoshinori FUKUIが2006年4月21日 22:30に書いたブログ記事です。

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