８月のマリ滞在

短くて悲しいですが、日本で仕事しているとこれ以上休むのは無理です。
また、マリ滞在期間中、ずっとテント暮らしをしていられると最高なのですが、あちこち行かないと行けません。

まずはガオ経由でニアメに近いアンソンゴへ（約1.300km）。
アンソンゴで、息子が中学の３年間居候させていただいた中学校の先生にお礼。

そこから西（メナカ方向）に100kmほどのティン・ハンマへ。
ここには、小学校時代息子がお世話になった、小学校の校長をしている義兄（妻の異母兄）がいます。
妻や妹はティン・ハンマに２度行っていますが、私は今回が初めてになります。
義兄とも電話で話をしたことがあるだけで初対面になります。
今年初めメナカ地方に滞在された愛知学院大学の文化人類学の先生は、義兄に会われ、彼のことをとてもメールでとても褒めていらっしゃいました。
きっと義父似の良い人物なのでしょう。

ティン・ハンマに数日滞在したら、アンソンゴから、ガオ、トンブクトゥとニジェール川を遡りグンダムへ向かいます。
ティン・ハンマからグンダムまでは、砂の道を800kmくらいでしょうか。
義父が亡くなってから一度も、彼の墓のあるグンダムを訪ねていません。
墓碑も何もないイスラム的な墓ですが、ぜひ一度見てきたいと思います。

そしていよいよ待ちに待ったテント暮らし！
これは、どこかなるかわかりません（爆）
家畜のいるところは、雨が降って牧草の生え具合で変わってきますからね。
でも、モーリタニアとの国境に近いラス・エル・マの近くのはずです。
グンダムからここまでは200〜300kmくらいでしょうか。

ここに辿り着くまでに、車が故障するかもしれません。
雨期ですから、大雨が降って、最短ルートが通れなくなるかもしれません。
しかし、そんなトラブルもひっくるめて「マリ滞在」の醍醐味だと思っていますし、計画しているルート上であれば、大抵のことなら対応できる自信があります。
キダール地方はやや情勢が不安ですが、ガオまでは問題ないはずです。
反政府組織の人たちにも面識があるし（笑）。
車が故障したら、ニジェール川に出れば村は見つかります。
そこでラクダを借りるか、ピロッグ（マリの伝統的な小舟）で、町まで出て、そこで車を借ります。
日程は、そんなハプニングに備え、余裕を持って考えています。

満天の星空の下で眠り、昼間はテントで親類と話をしながらのんびり過ごし、ラクダに乗ったり、ヒツジのミルクをたっぷり飲んだりしてきたいと思っています。
でも実際は、テントの外で寝ていたら、突然砂嵐が来て、砂と雨まみれになってしまったり、ラクダに噛みつかれたり、振り落とされたりしているかも知れません。
でも、そんなことも「マリの遊牧民の暮らし」と楽しんできたいと思います。

今回は、遊牧生活を久しぶりに味わってくることと、最近一番気になっている彼らの時間感覚の調査、それから写真をたくさん撮ってきたいと思います。