鉄腕アトム、4月7日の誕生日に住民登録 埼玉・新座
夢のある話ではありますが、マイノリティーについての配慮という点からは考えさせられる問題だと思います。
横浜市西区の「タマちゃんの住民登録」で、住民票のない外国人在住者から多くの不満があがった事件で、新座市は何も感じなかったのでしょうか。
かわいくなったら住民票がもらえるの——。アゴヒゲアザラシの「タマちゃん」のメークをした在日外国人らが22日、横浜市のみなとみらい地区で、そんなアピールをした。
同市西区がタマちゃんに「住民票」を交付したのを受け、在日外国人には住民票も参政権もない現状を知ってほしいと企画。鼻を黒く塗ったり、ほおにひげを描いたりした20人が参加した。東京都渋谷区の会社員デビッド・ガデリッジさん(30)が「住民として公認されないのはおかしい」とのメッセージを読み上げた。
西区は「タマちゃんも外国人の方も暮らしやすい街にしたいが、住民票は国の問題なので……」と困惑気味だ。
引用元:「住民票を」 タマちゃんに扮した在日外国人ら訴え
サヘルのような様々な民族そしてそのそれぞれの民族の社会階層が混在している社会では、一部のグループへの配慮のなさが、大きな問題を引き起こすことがあります。
ですから、こういう問題には日本以上に敏感で慎重です。
日本の場合は、「みんな一緒」という無意識の認識が強いのだなとつくづく思いました。
全くふざけた話ですよね。アザラシのたまちゃん、続いてはアニメの鉄腕アトムに住民票なんて。ほんとにこれでは、在日外国人の方々が「動物以下、アニメ以下」と感じられても仕方がない。たまちゃんや、鉄腕アトムを個人でもてはやすのならともかく、街の行政ぐるみでこんなにおちゃらけていていいの?と怒りも出てきます。しかも、世界では戦争が勃発しそうな今、あまりにものほほんとしすぎて、今重要な事は何なのかと問いたくなりますね。
動物やアニメを擬人化・現実化するイマジネーションとエネルギーを、隣人のことを思いやることに向けて欲しいと思います。
そういう思いやりが、イラク戦争の批判の力にもなるのだと思います。
本当に。
日本は「多民族国家である」ことさえ認識されなくなるくらい「みんな一緒」になることを歴史的に強制されてきた「島」ですからね。「違いに鈍感」になるのもしかたがない点もあるのですが、鎖国時代とは違うのですから、少しずつ、目を開いて欲しいです。日本社会にどっぷり浸かっていては、行動を起こしにくい面がありますが、私自身を含めて、認識を変える必要があると思います。
アパルトヘイトの南アフリカでは、パス法という法律があって、白人と黒人の住民登録が別々。黒人は「外登証」のようなものを持たされていたようです。南アフリカは黒人政権になったので、パス法は廃止されたのではないでしょうか?
インドのガンジーは、南アフリカに出稼ぎに行った時に「とんでもない人権侵害だ」と、この制度に憤慨し、その時の経験がインドで独立運動を起こす原動力になったようです。
私は国際結婚をして海外で暮らしていますが、外国に帰化すれば日本国籍がなくなり、日本で住民票を作ることができなくなります。日本旅券が使えなくなる点はまだしも、日本人が日本で住民票が持てないとは、、、、日本人が日本で外国人登録をしなければならない制度なんて、とても受け入れられません。
日本でひとり暮らししている老齢の親が存命中は、子として当然の義務として日本に長期滞在しなければならない可能性もあります。即、行政サービスを保証してくれる住民票が作れなくなるのなら、日本国籍は放棄できません。
そんなわけで、二重国籍容認を求める要望運動を行っていますが、たとえ日本が二重国籍を認めても、相手国が認めていなければ無理です。母国籍を放棄できる人ばかりではありませんし、帰化が簡単に認められない場合もあります。
滞在国で外国籍のまま一生を送る人も多いでしょう。何とか、普通の住民が普通の住民として暮らせるよう、外国籍住民にも市民権が保証されなければならないと思います。
義務を要求される者には権利が認められるべきですよね。
協力できることがあれば、是非、協力していきたいと思います。
チッペルレゆりさん、
国籍と住民としての権利は、重なる問題もありますが、区別して考えたいと思います。
国籍がどうあれ、生活の基盤をおいているところで、住民としての義務と権利を持ちうるシステムが実現して欲しいです。