日本に戻り暮らし始めてから、サハラ再訪まで

マリの金鉱の公害

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La direction de la Société d'exploitation des mines d'or de Sadiola (SEMOS), dans l'ouest du Mali, et une partie de la population locale sont à couteaux tirés à propos de la pollution qui serait causée par l'exploitation aurifère.

引用元:Mine d'or de Sadiola: la pollution au centre des débats

マリの西部にある年間に10トンほどの金を生産している金鉱の周辺で公害問題がおきているという記事がありました。
川の水に混じったシアン化合物が原因で、水を飲んだ女性が流産したり、鳥が大量に死んでいるそうです。

シアン化合物について何も知らないので調べてみました。
まず金とシアン化合物の関係について。
金は、酸化に対してきわめて安定していて王水以の酸には溶けません。ここまでは知っていました。ただしシアン化カリウム水溶液には溶けるそうです。なるほど、この性質を利用して金を精製するわけですね。

次はシアン化合物の生物への問題について。

シアン化合物は服用,接触,吸入によって,胃や気道,皮膚から体内に吸収され,血液中のヘモグロビンと結合してシアンヘモグロビンとなって,酸素とヘモグロビンの結合を阻害する。このために酸欠状態となり,一定濃度以上になると,脳が酸欠の影響を強く受けて,呼吸中枢の機能が停止し,死に至る。致死量は0.15〜0.3gといわれ,急性中毒では,初め頭痛,めまい,嘔吐などがあり,呼吸は不規則となり,呼吸困難に陥る。吸収した量が低濃度の場合は,頭痛,吐き気,心悸亢進,呼吸数の増加などが症状として現れる。シアン化合物はめっき,冶金,種々の化学物質の製造などに用いられており,産業中毒として発生するが,近年,工場排水による水汚染,自動車の排ガスによる大気汚染,新建材などの燃焼によるシアンガスの発生などが問題となっている。

引用元:世界大百科事典:シアン化合物

なるほど。朝から勉強しちゃいました。

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このページは、Yoshinori FUKUIが2003年6月18日 06:16に書いたブログ記事です。

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