日本に戻り暮らし始めてから、サハラ再訪まで

ダカール−バマコの国際列車

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西アフリカをのんびりと移動する旅行者がよく利用する移動手段に、セネガルの首都ダカールからマリの首都バマコまでの国際列車があります。
この路線はもちろん地元の人たちもたくさん利用しています。
航空便に比べ料金がずっと安いですからね。

ダカールの駅に行かれたら、駅の入り口にかかれた文字をご覧になってください。

ダカールからバマコ(実際はその少し先のクリコロまで)しか線路はないのですが、そこにはダカール−バマコ−ニアメと書かれています。
フランス植民地時代にダカール駅が作られた時には、ニジェールの首都と大西洋を結ぶ計画でした。
実はフランスは、北アフリカのチュニジアからアルジェリア、モロッコ、モーリタニア、そしてセネガル、マリ、ニジェールを鉄道で結ぶ壮大な計画まで持っていました。
しかしアフリカ各国の独立運動でその計画は挫折し、現在はチュニジア−アルジェリア−モロッコ(現在は利用されているのは国内線のみかもしれません)、モーリタニア国内、そしてセネガル−マリという区間で路線が敷かれ利用されています。
大計画からすると細切れですが、地域の人にとっては今も大切な交通手段です。

ダカール−バマコ路線は、週2便。水曜日ダカール発がセネガルの列車、土曜日ダカール発がマリの列車で、わたしが利用した10年ほど前はセネガルの列車の方が質がいいものでした。
寝台、1等、2等とあり、それぞれ1日半から2日ほどでバマコに到着し、折り返し同じ時間をかけてダカールに戻ります。
所要時間には大きな巾があります。
停車時間も割といい加減で、故障で止まることもありました。
また泥棒も乗っていて、荷物には細心の注意が必要でした。

Cinq morts et 47 blesse´s dans un accident de train

この路線で、14日月曜日、バマコから国境のカイに向かった列車(マリの国際列車でしょうか)で事故がありました。
途中で連結が外れ、その後車両同士が衝突し、5人の死者、49人の負傷者の出る惨事になったそうです。

このような大事故はめったにないことでしょうが、わたしがセネガルやマリにいた時も遅延は日常茶飯事、そして小さな事故はよくありました。
乗られる時には、少なくとも遅れること(最初から到着時間は決まっていないと考えていればいいですね)と泥棒には注意してください。
それから雨期は、今回の事故だけでなく、以前にも線路の基礎が豪雨で流されて脱線しかけたという話も聞きましたので、乾期に比べて利用は控えられた方がいいかもしれません。

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このページは、Yoshinori FUKUIが2003年7月17日 06:28に書いたブログ記事です。

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