雨が上がって、今晩は月がとてもきれいです。
満月はちょっと過ぎてますが、日が沈むとまだまだまんまるな月がすぐに東の空に大きく見えます。
さて、サヘルなどイスラム圏ではいまラマダーン(断食の月)です。
イスラム暦は、新月後に月が見えた日から次の新月後に月が見える日まで(月が見えなくても最大30日)がひと月です。
月の満ち欠けは28日ですから、1年はだいたい356日。
つまり西暦より1年がおよそ10日ずつ短くなります。
ですからラマダーンも、西暦に対して少しずつ前倒しになり、それが冬になったり夏になったりします。
で今年のラマダーンは10月26日(国によっては27日)から新月後に月が見えるまでのひと月です。
というわけで、ラマダーンの始まりと終わりは世界中で月を見上げる人がいちばん多い期間じゃないかとおもいます。
月が見えるか見えないかは、断食を終えられるかどうかだけでなく、ラマダーン明けのイードゥ・ル・フィトゥルという祭日も決まるので、ムスリムにとっては大きな関心事です。
そんな風に見上げられている月に、日本では餅をついているウサギがいます。
欧米では、帽子を被った魔女が箒に乗っています。
南ヨーロッパでは片方のハサミが大きなカニだったりもします。
東ヨーロッパでは女性の横顔だとか。
アラブ圏では、吠えているライオンだと聞きました。
サヘルに行くと、kenebaのchiwaraさんによれば、子供を抱いたお母さんだそうです。
日本のウサギの耳に当たる部分が巻いたスカーフで、臼に当たる部分が赤ん坊だそうです。
妻によれば、マリ北部の遊牧民の子供たちは、月にはテントを縫っている女性がいると言うそうです。
娘に、そんなことを説明した後、聞いてみました。
「ねえ、何に見える?」
「笑っているお顔」
娘に、月は笑い顔と言われてからは、ウサギよりもにこにこ顔に見えるようになってしまった親ばかな父親でした。
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