娘は絵を描くのが大好きです。
「ママが大好きなものを書いてあげるね」
そういって娘が書いたのは、青い地球いっぱいに描かれたアフリカ大陸。
そして西アフリカの中央にオレンジ色に塗りつぶしたマリが描かれていました。
絵を見ると、妻は娘をぎゅっと抱きしめていました。
気をよくした娘は、
「パパにも好きなものを書いてあげるね。でもあんまり好きじゃないかもしれないけど」
そういって地球に浮かぶアフリカと同じくらい大きな日本、そしてふるさとのあたりを塗りつぶした絵を描いてくれました。
四国がどこかに行ってしまった地図でしたが、それなりに日本の形になっていました。
ふたつの地図を見ながら、私はいろいろなことに驚いていました。
・両親に、それぞれ違う「国」があると認識している
・日本とマリを地球上の、海に浮かぶふたつの場所として把握している
・妻と私の生まれた場所を地理的に理解している
・妻がマリを大好きなことをよく分かっている
・私が日本での暮らしにストレスを感じているのを娘がわかっている
そんな発見に驚きながら、私も娘を褒め、ぎゅっと抱きしめてあげました。
娘の書いた2枚の絵は、私たち夫婦にとってとてもすばらしいお年玉でした。
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