日本に戻り暮らし始めてから、サハラ再訪まで

ニジェールとマリの食料不足

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雨期が始まりると、サヘルは緑のじゅうたんに覆われ、風景が一変します。
外からサヘルを訪れる人々は、家畜が青々とした草を食べ、季節的に出来た池の水を飲んでいるのを見て、この季節が最も豊かな季節だと「錯覚」します。
しかし、この季節は、そこに暮らす農民にとっては、穀物の収穫前の時期であり、実は、一番穀物が足りなくなる時期です。

CNNによれば、今年はニジェールとマリで食料が不足。
向こう3ヶ月しっかりした支援がなければ、飢餓の危険が高い、との報告。

ただし、穀類がまったくないわけではなく、住民に買えないほど高騰しているところもある、とも指摘しています。

Although cereals were available in some markets, the shortages meant prices had risen well beyond the means of those hit hardest.

引用元:CNN.com - U.N.: Niger, Mali at risk of famine - Jun 22, 2005

IRINは、もう一歩進んだ分析をしています。

現在の食料不足から(米だけでなく、トウジンビエやコーリャンも)種籾として保管していたものまで食べてしまい、この雨期に蒔くべき種籾がない。
これは、次の乾期の深刻な食料不足につながると指摘しています。

“There are not enough seeds available, only half as much land has been planted as at the same time last year” Gian Carlo Cirri, the WFP representative in Niger told a news conference in the Senegalese capital Dakar to raise international awareness of the emergency.
...
“If the coming harvest in October and November is bad, millions of people will be affected and we will face a catastrophe,” he said.

引用元:IRIN Africa | West Africa | MALI-NIGER: Hungry farmers are desperately short of seed to plant, WFP says

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コメント(3)

私も、種籾を食べてしまったとか、米が値上がりしていると聞いています。最近の石油事情も心配。8月上旬にマリに行きますが、調べて来ますね。。。って言っても、バマコの物価位ですが。

Dickoさん、

8月上旬からマリということは、9月1日、万博のマリのナショナルデーにはいらっしゃらないんですね。
9月2日には東京でTinariwenのコンサートもあるのに・・・
残念!

Dickoさんのブログにも書かれていましたが、今年は雨がすごいそうです。
バマコの道路がぐちゃぐちゃだ、と息子が言ってます。
飛行場へ行くのも大変だったそうです。

そう、残念ながら9月は日本にいません。実は、tinariwenのコンサートの時に奥様と一緒にステージで踊りたかったんですけど。へへ。見よう見真似でトゥアレグの踊りを仕込んで参りました。もちろん、胸を動かすほどのテクはありませんが。

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このページは、Yoshinori FUKUIが2005年6月23日 21:26に書いたブログ記事です。

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