日本に戻り暮らし始めてから、サハラ再訪まで

西アフリカでポリオの被害が収束

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ポリオはナイジェリア、ニジェール、インド、パキスタン、アフガニスタン、エジプトなどでは、風土病として根深いものです。
しかし、WHOによれば大規模な予防接種(経口摂取ですが)プログラムが効果を上げ、西・中央アフリカの10か国でここ10週間ほどポリオの感染報告が止まっているそうです。

19世紀末から20世紀にかけて欧米を中心に世界的流行が繰り返され,日本でも1938年と40年に関西地方,49年には東北,北海道地方で流行をみた。60年には届出患者数5606人であったが,61年に生ワクチンの一斉接種(飲むワクチンであるが,接種という)の結果,75年には21人,76年4人,その後年間の発生は1〜2人であるが,届出は0と激減した。

引用元:世界大百科事典

経口生ワクチンで完全な終生免疫ができるわけですから、対策は明快ですね。
西・中央アフリカで、2003年から200人近い子供たちに体の麻痺を残しています。
10週間感染報告がないとは言えまだまだ楽観視はできず、木曜日から28のアフリカ諸国で2ヶ月間の予防接種キャンペーンが行われるそうです。
問題は、今回の西・中央アフリカの流行の発端となったナイジェリアの北部カノ地方で、2003年から2004年にかけて、宗教的指導者たちが予防接種は赴任やHIVの原因になると言ったため、10ヶ月間予防接種ができなかったそうです。
今回は、問題なくキャンペーンができるといいのですが。 1988年には世界中で35万人の届出感染者を出していたポリオですが、2004年には1255人、今年は1349人と激減しています。
予防接種キャンペーンが続けられ、西・中央アフリカでポリオが風土病と言われなくなる日が早くきて欲しいものです。

参考URL

Reuters AlertNet - WHO says polio spread halted in 10 African states

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このページは、Yoshinori FUKUIが2005年11月12日 07:03に書いたブログ記事です。

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