日本に戻り暮らし始めてから、サハラ再訪まで

アカザザ発見

| コメント(0) | トラックバック(0)

モルモットと雨が降りそうだったので水族館へ行く予定でしたが、起きてみると天気が良かったので、サンドイッチを作って娘とふたりで東山動物園に行ってきました。
妻はまたちょっと咳がぶり返していたので自宅で静養となりました。
カバの大きさやサイの糞の大きさに驚いたり、アリクイの舌の長さとその動きの早さを目の当たりにしたり、娘はとても喜んでいました。
写真はモルモットを抱いた娘。

ヤギにえさをお気に入りだったのは、園内の子ども動物園のふれあい広場。
昼食前に行きましたが、動物もお昼休みで檻の中。
一旦出て、池のそばでサンドイッチを食べた後、また引き返しました。
そしてモルモットを抱いたり、ヤギにえさをやったり。
ところでモルモットは、英語だとGuinea Pigなんですね。
和名だとテンジクネズミだし、野生種はアンデスで、チリテンジクネズミなんてどこの動物か分かりにくい名前になっていたり、ずいぶんグローバルな奴ですね。

リスがひざに一番喜んだのは、これですね。
何度か、うまくリスを膝の上に招き入れることができました。

ラテル私が見つけて嬉しかった動物はこれです。
前にも書きましたが、ご存知ですかラテル。
マリにもいます。
タマシェク語でアカザザ。
よくつがいで行動するようで、マリでは広く、雌が前を歩いて、雄がそのすぐ後ろを歩くといいます。
で、人間がうっかり雌と雄の間を横切ってしまうと、雄が怒って噛みついてくるそうです。
男の急所一直線に狙いを定めて・・・
トゥアレグが言うには、こいつはすごく皮が固くて、ちょっとやそっと殴ったくらいでは死なないそうです。
だから、襲われたら頭を狙って棒で叩かないといけない。
しかしアカザザも自分の弱点はちゃんと知っているので、叩かれそうになると自分の前脚を右と左交互に自分の頭の上にかざし、頭を叩かれないように防御するそうです。

と、そんな怖い動物がいると聞いたのですが、実物になかなかお目にかかれず、自分の中では想像力ばかり膨らんだ夢の動物でした。
ある日、市場でこいつの皮が呪術用?に売られていて、ようやく大きさと体の模様がわかりました。
スカンクの仲間みたいで、やっぱり臭い匂いも出すようですね。

家に残った妻に見せてやろうと写真を撮ったのですが、手前の檻にピントが合ってしまいました(涙)
もっとよくご覧になりたい方は、Ratelをご覧ください。

サヘルの生き物では、ほかにハイエナやラクダがいました。
でもラクダは、なんかしまりなく、だらしなかったです。
歳くってたのかな。

ハイエナは昼間なのに元気に歩き回ってました。
むすめに、アカザザだけでなく、夜になるとハイエナに姿を変えて悪さするマリの物語も教えてやりました。
楽しい1日でした。

東山動物園は、子どもの時は大好きな動物園でした。
しかし、北海道の旭川動物園などの話を聞いたあとで見ると、動物がただ「いる」だけで、面白みに欠けるかなと、思いました。
・びっくりする、あるいは知られざる特徴や生態を見せる
・飼育の苦労がわかる
とか、それぞれの動物の特徴をもっと見せる尖った展示をしてほしいですね。
あるいは、見るだけじゃなく、あるいは触ることができるというだけでなく、その日常に何らかの形で関わることができると、子供たちの動物への思い出や印象がぜんぜん違ってくるんじゃないでしょうか。
旭川のように展示方法を変えるのは、資金的に大変でしょう。
アイデアがよければ、それだけの集客はできると思いますが、リスクはありますね。
だったら、お金をかけなくてもできるおもしろい事からはじめればいいですよね。

例えば、上に書いたラテルにまつわるお話。
ラテルがグループで行動する特徴がわかります。
そういう情報を集め、名古屋周辺にいるいろいろな国の人に説明してもらったら面白いと思いませんか?
日本にいるタヌキやキツネやサルだって、お話はいくらでもありますよね。
そんな「博物館」的な要素をとりいれるのは、それほどお金もかからないし面白そうです。
どうですか?

子供たちはみんな飼育係のおじさん、おばさん、お兄さん、お姉さんとお話がしたいんじゃないでしょうか?
いっぱい質問したいんじゃないかと思います。
でも、そういう機会がないですよね。
マリでヤギやヒツジを飼っていると、仲間同士で頭突きしたり、人間にまで頭突きしてきたりします。
でもふれあい広場のヤギは、餌をやろうとすると寄っては来ますが、そうでないとぼーっとしてるだけ。
飼育係の方がいる事務所まで行って
「園のヤギは、頭突きしないんですか?」
と尋ねたら
「檻の中ではしますよ。」
とお答えいただきましたが、それだけで会話は終わってしまいました。
どうして子供たちには頭突きしないのか、どうして子どもが見ている前ではお互いに頭突きしないのか、もっと聞きたかったのですが、そういう雰囲気じゃなかったです。
びくびくしながら餌をやっている子供たちも大勢いましたが、
「ヤギやヒツジは上あごの前歯がないから、餌をあげる時にちょっとかじられても痛くないよ」
と動物の特徴がわかる、そして子供たちにとって、とても安心できる説明があるといいなあとも思いました。

入園者のおとうさんやおかあさん、何より主役の子供たちがもっと楽しめる
・やりたいことができる
・動物への理解が深まる
・動物と接する時の不安を取り除く
・何が危ないか教える
動物園になって欲しいですね。
まずは、入園者の希望や不安をうまく汲み上げる仕組みから作ってほしいですね。

ところが歩き疲れて帰りの電車で私が寝過ごしてしまい、一駅乗り越しちゃいました。
でも娘は、電車の中で本を読む時間が増えたと喜んでくれ、助かりました。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://sahelnet.org/mt/mt-tb.cgi/509

コメントする

このブログ記事について

このページは、Yoshinori FUKUIが2005年11月12日 22:58に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「マリ西部で黄熱病」です。

次のブログ記事は「結婚後の食費」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。