日本に戻り暮らし始めてから、サハラ再訪まで

ターミナルマンとVTA

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ターミナルマン書店で「ターミナル・マン」という本を見つけました。
これはシャルルドゴール空港に16年間暮らしている人物の実話であり、この人物が、トム・ハンクス主演で映画化された「ターミナル』のモデルだと書かれていました。
彼は身分証を持たず、彼の出身を証明する者がひとりもいないため、どこの国も彼の国籍を認めず、そのため16年間もシャルルドゴール空港に留まっているそうです。
人権問題も絡み、彼が滞在しているフランス、彼が向かおうとしていたイギリス、そしてアメリカやその他の多くの国で、彼の存在と彼の処遇に対する議論が起こり、今も続いているそうです。

多くの国で、さまざまな議論があったにもかかわらず、どの国も彼を受け入れられず、いまだに彼はシャルルドゴール空港にいます。
この本を立ち読みし、7月、息子のマリから日本への帰省のトラブルの元になったパリのシャルルドゴール空港で、なぜVTA (Visa de Transit Aéroportuaire : 空港内通過査証)という不思議な制度が作られたか、わかった気がしました。
フランスは、2度と同じ問題を起こしたくないのでしょう。

もちろんこの事件だけが、VTAの原因ではないでしょうが、この問題がそれに大きく関わっていることは間違いないでしょう。

関係する過去の投稿

The Terminal ManThe Terminal Man

ターミナルマンの原書
(クリックすると情報が見られます)

パリ空港の人々同じような内容の映画

それぞれの事情により空港から出るに出られなくなった人々の悲喜劇を綴ったハートウォーミング・コメディ。
実際にパリ空港に住んでいる人々をモデルにしている。(amazon.co.jpの紹介より)

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映画『ターミナル』の、原作となった人。 しかし原作と言っても、映画とは全然違うけれど。 場所も違うし、国籍も違うし、待っている理由も違うし、 な... 続きを読む

コメント(2)

コメントしようかどうか悩みましたが、基本的に性格がどんなことにでも首を突っ込むたちであるため、特にこの日記は非常に興味深かったので書き込ませていただきます。
 僕自身はこの映画はまだ一身上の都合(忙しいという身勝手な理由)からみれていないのですが、もともとトムハンクスは、フォレストガンプといい、グリーンマイルといい、言い出せばきりがないほどの映画に出演し、彼の演技は最高にぼくは好きです。
 話がそれましたね。ともかくこの映画の元ねたが、この本だったとは非常に興味深いです。とても読んで見たい衝動に駆られています。
 原書は英語でしょうか、それとも仏語でしょうか?これはべつに原書でトライしようなどというだいそれたことをいうためではなく、一応聞いたまでですので、あまりおきになさらないでください。
 それでは失礼します。

Soleilさん、コメントありがとうございました。

> コメントしようかどうか悩みましたが、

どうぞ気楽にコメントしてください。

原書の情報も投稿に追加しておきました。
これからもよろしくお願いします。

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このページは、Yoshinori FUKUIが2005年10月26日 00:00に書いたブログ記事です。

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